「バランス」「身体に合う合わない」って?

こんにちは!
 
ヘルスドクター
健康実践支援専門医師
宮崎 光史です。
 

先日ご紹介させて頂いた、
小西 伸也氏の最新書籍。
「結局、何を食べたら良いの?」
http://amzn.asia/d/dmnBo50

この書籍紹介の文に、
自分が予防医学や健康について
勉強を進めていくほどに
感じていることが書いてありました。

群雄割拠の栄養理論

引用させて頂きますと、

A先生は「肉を食え。」
B先生は「肉は毒だ。」
C先生は「糖質が糖尿病の原因。」
D先生は「脂質が糖尿病の原因。」
E先生は「朝食を摂るな。」
F先生は「朝食を摂れ。」

各先生が、自分が正しいと主張し、まるで戦国時代。
さらに、各先生が医師で、
それぞれの自説は科学的理論で証明されているといい、
科学データを提出しています。
エビデンス同士で矛盾した結果になってます。

各先生達は、
自分が正しいと主張し、
まずは著書や論文を読んでみて
とおっしゃいますし、
それぞれの先生の著書や論文
読めば確かに正しそうです。

しかし、実際やってみると
良くなる人も悪くなる人もいます。

そして、一般的な病院での栄養指導は
「バランス良く腹八分」と言われます。

「バランスが良い」ってなんでしょう?

おそらく厚生労働省が5年毎に策定している
「食事摂取基準」にのっとった、と言う意味でしょう。
では、それに載っている栄養素の指標は

推定平均必要量:半数の人が必要量を満たす量
推奨量:ほとんどの人が充足している量
目安量:十分な科学的根拠が得られず、
    推定平均必要量と推奨量が設定できない場合に設定。
    一定の栄養状態を維持するのに十分な量であ り、
    目安量以上を摂取している場合は不足のリスクはほとんどない。

であり、
現代人の「必要量」「充足」が目安となっており、
真に個人や健康状態に応じて
必要な量と言うわけでは無い
と言う問題があります。

そして
蛋白質:脂質:糖質=2:2:6と言う比率も
実は最初に提唱された1970年代の平均的な食事を
参考に設定されただけで科学的根拠はありません

この比率で糖質を摂った場合、
理想的に代謝するとしたら、
個人差もありますが、
ビタミンやミネラルなどの
微量栄養素が膨大に必要になりますが、
それについては栄養学会も厚生労働省も
一切ふれることはありません。

「身体に合う合わない」って?

そして、様々な栄養理論、食事理論を
提唱されている方法では逆に不調になる
と言う場合もありますが、その場合は
「身体に合う合わない」と言う言い方を
されてしまいます。

「合わないかたは対象外」
とでも言う感じであり、
そこから先の議論はほとんどありません。

あるいは、
「やり方が正しくないだけです」
「それは好転反応だから継続しましょう」
と言う人がいるくらいでしょう。

小西理論の優位性

小西氏の本で痛快であるのは、
「低糖質」「高蛋白質」「菜食」などで
体調が悪くなる方に対して
「糖質はエネルギー源として必須だから制限すべきで無い」
「蛋白質は不調の原因だから意識して摂る必要は無い」
と言う様なことを言わないことです。

長年(場合によっては母親や祖母の世代からの)
蛋白質不足、微量栄養素不足が続くことで、
材料不足や化学反応がうまく行われない為に、
・消化管壁が薄くなり腸内環境も悪化
・消化酵素の分泌が悪化
・解糖系がメインとなりTCAサイクルがうまく回せない
・脂質をエネルギー源として使用しにくい
と言う様なことを明確に提示されます。

さらに、筋肉量が少ないことで
・糖新生がスムーズに行われにくい
と言うこともあり
いきなり低糖質や高蛋白質食に対応出来ないだけ
と言うことで、
必要な栄養素を十分に補給して時間をかけ
しっかり身体を慣らしていく準備期間を
設けさえすれば、徐々に上記のことが
改善し、糖質制限や高蛋白質食が
可能になる、と言うのです。

いままで勉強させて頂いた
栄養理論、食事理論で、
その理論でうまく行かない理由と
対処法を仮説とは言え、
しっかり言われている方は
いませんでした。

あなたも「思考停止」していませんか?

実際に、
様々な栄養理論、食事理論を試して
体調がよくなったと言う方もいれば、
逆に悪くなったと言う方もいるでしょう。

その際に「体質」「身体に合わない」
「やっぱりバランス良くが一番」
と言うだけで思考停止していませんか?

これからの時代、
個人が賢くなり
自分で自分の身体を
メンテナンスする
必要があります。

自分はヘルスドクターとして
そのサポートをしています。

これからの医療は、
事故などの外傷や災害時の救急医療とともに
自分自身が主治医となる様な
この様な形が必要となりますし、
理想的な形だと思っています。

別に高いIQの必要も無く、
大学院レベルの勉強や
医療行為が必要なわけではありません。

あなたやあなたの大切な人、
そしてあなたの子供や孫が
健康である為の正しい基礎知識を
学んで正しい判断と行動をする、
と言うだけです。

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