糖質制限=筋肉分解!?

こんにちは。

ヘルスコンサルタント
宮崎 光史です。

皆さん、ゴールデンウィーク
いかがお過ごしでしょうか?

・砂糖は傷の処置用として有用
・砂糖/糖質は多量に常食するものでは無い
と言う記事を書かせて頂きました。

糖質制限→糖新生→筋肉分解

糖質制限しましょうね、
と言うことなんですが、
そうすると、
・エネルギー源としてのブドウ糖が
不足するので糖新生が起こる。
・糖新生は蛋白質、筋肉を分解する
・筋肉が無くなっていくのでダメ
と言う反論をされることがあります。

糖質制限開始後の不調は
誤った方法による栄養失調の影響が多い

その通りです。

厚労省による食事摂取基準(2015年版)
の通りに摂取カロリーの
・15-20%を蛋白質
・約25%を脂質
・約60%を糖質
から摂っている方が糖質制限をして、
60%の糖質を10%にしたとしましょう。
(元々の合計摂取カロリー換算とします)

その他の栄養素はそのままだと、
計算上50%のカロリー減になり、
明らかに蛋白質や脂質が不足します。

また、動物性食品に偏りがちになり、
食物繊維やオリゴ糖等の腸内細菌の
バランスを整える栄養素が不足します。

ですので、良質な蛋白質と脂質、
食物繊維をしっかり摂りましょう。

野菜については、
根菜類、特に芋類を避けながら
葉野菜、海藻類、キノコ類、山菜
等を食べるのが理想的です。

勿論、元々の摂取カロリーが
平均より遥かに多い5000-6000kcal/日
の方の場合、極端に長身でない限り、
50%減となったところで
2500-3000kcalとなり栄養としては
十分な場合もあり得ますし、
その様な場合にはおそらく
筋肉が分解されるカタボリックな
状況にはなりにくいと思われます。

とは言え、普通の方の中には
単に糖質カットだけを行い、
糖質制限→栄養不足→筋肉分解&エネルギー不足
となることを経験して、
やはり糖質はエネルギー源、
糖質制限は間違っている、
となるケースが多いです。

全身の細胞を形作る細胞は
脂質と蛋白質にて構成されており、
良質な脂質と蛋白質の摂取は
とても大切になります。

脂質、蛋白質の適正量は?

かと言って、摂り過ぎはどうなのでしょうか?

脂質については許容量を超える量
については消化吸収されずに
脂肪性下痢として排泄されます。

そして適正量については
個人差が結構ある様です。
少量しか摂れない場合でも
身体が慣れてくると
許容量が増えてきます。

脂質については、下痢をしない程度で
良質な脂質をバランス良く
摂ることが大切です。

 

蛋白質は個人の消化力を超えたもの
については未消化物として悪玉と言われる
腸内細菌を増やしたり、肝臓や腎臓への
負担がかかるとも言われます。

どれくらいの蛋白質摂取量が良いのか、
と言う指標ですが、
体重1kgあたり1−2g/日と言う説が
今のところ正しいとされています。

古くなった細胞が死に(自然死 apoptosis)、
死細胞が分解されアミノ酸が再利用される(自食 autophagy)
と言う事実から、蛋白質は以前から
言われるほど摂取する必要は無く、
カロリー換算で5-10%で十分
とする研究者もいますが、
専門家の間でも意見が割れており、
結論は出ていません。

ただ、いずれにせよ、
糖質制限をする場合には
制限に応じて十分に他の栄養素を
しっかり摂ることが大切です。

何事も正しい知識を持って
自分に合ったやり方をしないと、
間違った結果になりますので、
御注意を!