【遺伝子検査はまだ限界がある】
こんにちは!
ヘルスドクター
健康実践支援専門医師
宮崎 光史です。
米国の大手メディアCBCにて、
一卵性双生児が、
祖先や由来する人種
についての民間遺伝子検査を
してみたところ、
同じ遺伝子配列のはずが、
異なる結果であった
と言う記事がありました。
https://jp.techcrunch.com/2019/01/19/2019-01-18-dna-testing-twin-results-show-why-you-should-take-dna-analysis-with-a-grain-of-salt/
・特定の遺伝子配列が
特定疾患のリスクに相関する
場合の配列検査
・個人差が大きい遺伝子多型配列を
用いた犯罪捜査などでの
標本と提供組織の同一性検査
は比較的信頼性が
高いことは事実ですが、
遺伝子検査で全てがわかる
と言うのは2019年1月時点では
まだまだ妄想に近いです。
そして、
例え遺伝子検査の結果が
どうであれ、
「過去と現在の生活習慣/環境」
がとても大切になって来ます。
と言うのも、
遺伝子の配列自体は
細胞分裂時のミスコピーや
特殊な遺伝子治療などを
行わない限りは基本的に
一生変わりませんが、
どの遺伝子部分が発現し、
どの遺伝子部分が抑制される
のかは「環境」により変わる
ことが明らかになっており、
「エピジェネティック」として
注目されているのです。
ほとんどの病気も
環境要因が70-95%であり、
遺伝子要因が5-30%である
と言うのもこう言う理由です。
紹介記事にある検査も
自分の起源や祖先について
知りたいと言うニーズに
合ってはいますが、
一卵性双生児でも
結果が異なるくらいの
信頼性ですので、
「科学の名を借りた『占い』」
くらいの認識をしておく
必要はあると思います。
病院で行われる様な
特定疾患のリスク判定や
犯罪捜査で用いられる個人特定
については2019年1月時点で
比較的信頼性が高い、
特別な場合であることを
しっかり認識しておきましょう。
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