【オーガニックは不要?】

こんにちは、Dr.Kohjiです!



とある記事を見つけました。

「オーガニックにこだわるよりも単に『フルーツや野菜を食べる』方が健康に良い」

https://www.lifehacker.jp/2019/09/198150eating-fruits-and-vegetables-is-more-important-than-eat.html





健康を意識し始めると

目にすることが多くなる

Environmental Working Groupによる

“Dirty Dozen Clean Fifteen”

と言う栽培時に使われた農薬の

残留の程度を米国内流通植物を

対象にした調査から、

要注意のモノと

可食部への影響が少ないモノ

のリストについても、

フルーツや野菜を買わなくする

効果のあるキャンペーン、

と一刀両断されています。



「オーガニックでない食品を

口にしたからと言って、

健康が脅かされる訳ではない」

と言うのはある意味真実です。



国や企業も馬鹿ではない。

口にした途端に健康被害が

出たり命に関わる様な

急性毒性を示すものが

市販品に問題となる量残っていて

流通させる訳は無いです。



しかしその陰で

取り扱い要注意の農薬を

規定量使用して出荷流通時に

ある程度洗浄することで、

短期的に異常が出ない様に

販売しています。





そして現代人の慢性疾患や不調の

大きな原因とされている

「砂糖や人工甘味料」

「合成食品添加物」

「グルテンやカゼイン」

「終末糖化産物(AGEs)」

「過酸化脂質」

「オメガ6不飽和脂肪酸過剰」

「ビタミンミネラル不足」

「食物繊維不足」

「抗酸化作用のあるファイトケミカル不足」

などは

全て口にしたからと言って

急性障害が出る訳では無い。



だからと言って、

肉体的影響、精神的影響が

中長期的に出ない訳では無い。



耐久性は個々の人達の持つ

遺伝子や成長してきた環境、

成長過程で口にしたモノ、

そして両親や祖父母の

食を含む生活習慣や生活環境、

などなどの因子が複雑に絡み合い、

個体差が大きいので、

同じモノを食べたとしても

将来的になんらかの症状や病気が

出る人もあれば出ない人もいる。



もちろん食べ方にもよります。

料理の際に全て皮を剥くのか

皮ごと食べるのか。



特に輸入の柑橘系は防カビ剤

(防ばい剤とも称されます)を

表面部位に細かい傷をつけた上で

大量に撒布して出荷されます。

皮を剥いて食べることを

前提としており、

皮を剥いて食べれば問題ない

と言うのが業界の主張ですが、

不思議なことに国内流通品では

規制をしている国がほとんどです。



また、「オーガニック認定品」も

「許可された農薬使用は認められている」

と言うことも反オーガニック派が

喜んで指摘をすることです。



ソコを否定はしませんし、

気になる方は「無農薬栽培」や

「自然栽培」と言うモノを

選択すれば良いだけです。



そんなものスーパーに売ってない!

と言う場合は是非、

インターネットなどで

調べてみて下さい。

生産者がネットで直売されている

ケースもかなりありますし、

オイシックスドット大地株式会社の

「オイシックス」

「大地を守る会」

「らでぃっしゅぼーや」

などを活用されるのも良いでしょう。





また、一般流通品には

農薬の問題以外に規格外品の

廃棄問題もあるのです。

規定薬物(化学肥料や農薬など)を

規定量使用した上で、

規定の形や大きさのモノのみ

農協が買い取り、それに合わない

規格外品は決して流通に乗らず、

廃棄処分となってしまう。



しかし、本来植物を含め

生物は全く同じ体格や形を

している方が不自然です。

生徒全員身長体重が同じで、

顔つきもほぼ同じの学校が

あったとしてその生徒達が

一斉に歩いてるのを見たら、

スターウォーズのクローントルーパー

の様な違和感を感じるでしょう(笑)



現在では道の駅や

農家直売の店舗などで

少し不揃いであったり

歪な形の野菜が安価に

売られていたりします。



その様なモノを選ぶとともに、

可能であればより農薬不使用品、

低農薬品を選ぶ様にしていく。



そうすることが、

廃棄処分を減らしますし、

心ある農家さんへ投票する

ことになるのです。



もちろん完璧に

・農薬不使用品

・人工化学物質不使用品

だけで生活することは

少なくとも現代社会の

特に都会においては

困難と言わざるを得ません。



・オーガニック以外は絶対ダメ

・流通品もオーガニックも大差なし

と言う両極端なことでは無く、

ご自身やご家族の将来を

考えた時により影響が少ない

そしてより良い未来を実現できる

選択を少しずつで良いので

するべきだと思います。



そして、避けられない化学物質

については、生物が自然に持つ

解毒回路がしっかり働く様に

意識をすることで排出を促す

ことがとても大切です。



あともうひとつ。

果物についてですが、

甘い果糖の多いモノについては、

たまに食べる嗜好品程度にして

常食はしない様にしましょう。

やたら甘みの強い野菜なども

果物と同様に扱うべきです。



そもそも抗酸化作用の強い

ファイトケミカルと言う

健康に有用な色素成分は、

苦みやエグ味が特徴的ですので、

不自然に甘く品種改良や

遺伝子組み換えされた

果物や野菜は抗酸化作用も

弱くなっていると言う説も

あります。



また果糖自体は血糖値への影響は

少ないのですが、

肝臓や膵臓への負担が

かなり大きいとされています。



しかしこれもまたすぐに

症状が出たり死ぬモノでは無い。

しかも依存性や習慣性もある。



果物のみ食べると言うフルータリアン

と言う食事法を取り入れている方も、

甘いモノばかりを常食するのでは無く、

甘くない果物(一般的に野菜と認識され

てたりしますが)もうまく取り入れて

生活して続けられてる方が多いです。



アップル社の創業者の1人、

スティーブ・ジョブス氏も

一時期フルータリアンとして

生活されており、

膵臓癌でこの世を去りました。



これだけが癌の原因とは

とても言い切ることは

出来ませんが、

原因のひとつであることを

否定することもまた出来ません。



一方でアボカドは

果糖もほぼ無く良質な脂質が含まれ、

表皮も硬いので

農薬の可食部への影響も

人工栽培されている食用植物

の中では一番低いレベルです。



以上のことを考えると

「青果コーナーに行き、

罪悪感を抱くことなく好きなものを

選びましょう」

と言う紹介記事の結論は、

かなり無責任なことが

お分かりでしょう。



そもそも

「オーガニックしかダメ」

と言う考えも偏り過ぎですけどね。



どうしてオーガニックや無農薬が

良いとされているのか、

その本質を理解しないと

ただ踊らされるだけです。



とは言えこの記事の内容も

全て間違っているわけでは無い。

オーガニック至上主義と言うのも

また正解では無いことも事実。



残念なことに生命や自然を

相手にする場合、唯一の正解が

あることは極めて稀です。



正しい基礎知識や考え方を

身につけていきましょう!